Augosoma centaurus
FC2やら、フォト蔵やらの画像保存が悪いのは前からですが、アメブロもまた、画像保存出来なくなって、不具合発生で、本当になんとかして欲しいです。




という訳で、Pinterestに保存した画像も用いて、今年の外産カブトムシを紹介。
中央アフリカカメルーン産のケンタウルスオオカブトです。
羽化後の個体で、角が小さい個体。
生体を見たのは初めてでした。


角が大きい標本個体
大きさ的には日本のカブトムシと同じか、やや大きいというサイズですが、アフリカに生息する唯一の大型カブトムシの仲間だけに、注目は低くはありませんが、寿命もそれほど長くないので、同じアフリカ産の巨大ハナムグリであるゴライアスの仲間や、ライバルであるタランドゥスオオツヤクワガタに比べれば、やや埋没している印象です。

メス標本

その意味では特異っちゃ特異ですが、他の地域の大型カブト類と比べても、ややマイナーな地位に甘んじている印象もある種なのです・・・・・・。

ケンタウルスオオカブトムシ Augosoma centaurus
節足動物門 昆虫網 鞘翅目 コガネムシ科
体長45~90mmになり、カメルーンなど中央アフリカに生息する真性カブトムシの一属で、かつては一種一属だと思われていたが、21世紀になって、ガボンに生息する近縁種のニセケンタウルスオオカブトムシ(ガボンオオカブト) Augosoma hipocrates が発見された。
熱帯アフリカ産のカブトムシ類の中では、唯一大型の真性カブトムシ Dynasti 類で、形態が南米のヘラクレスオオカブト類と、アジアのヒメカブト Xylotrupesi に似ていて、この2グループの中間のような印象も受けるが、胸角部がそれら2グループよりもやや上に向かってそそり立つようにして伸びて、その特徴からギリシア神話の半人半馬の怪物ケンタウロスに見立てて名付けられた。
飼育は日本のカブトムシとほぼ同様にして飼えるが、幼虫飼育ではやや温度や湿度などでは、日本産よりも過敏で、クセがあると云われる。体色は赤っぽいものが多く、日本のカブトムシ類よりも、全般的に赤くなる傾向が強い。
他国の大型のカブトムシに比べて、大きさ的な意味と、同じ地域に生息するゴライアスオオツノハナムグリ Goliathus goliathus のような巨大ハナムグリ類に圧されてニッチの差が出ている為か、やや好戦的とは言い難い面もあるが、戦う時にはやや激しくなる闘争性も見せる。
スポンサーサイト
トンボ達
秋になり、オツネントンボが飛ぶ数が多くなってきましたが、その前に飛んでいたのは
オオアオイトトンボです。
オツネントンボの親戚ではありますが、越冬する力はありません。
ナツアカネ
アキアカネより色が濃いので、すぐに判ります。
夏から秋に変わる事を知らせるアカトンボです。
アキアカネよりも少ないです。
そんなトンボの他に
ヤンマ似のトンボが居ました。
エゾトンボです。
山の池のある場所では、必ずといって良いほど見かけるトンボですが、酷暑のせいか、今年はあまり見る事はありませんでした。
メタリックグリーンのトンボですが
飛び回っているので、なかなか捉えづらい。
クワガタだけでは無く、トンボにもあまり会えなかったので
本当に今年の酷暑に恨み節です・・・・・・。
エゾトンボ Somatochlora viridiaenea
節足動物門 昆虫網 均翅目 不均翅亜目 エゾトンボ科
北方系の中型のトンボで、体長は50~60mmほどとなり、6~9月に発生する。
飛翔力が強く、長時間の飛行とホバリングをしながら、縄張りのパトロールを行い、オスは縄張りとメスの確保をし、メスは単独で水面に落とすよう産卵する。
金属光沢がかかった緑色の体色が特徴で、未成熟の個体では、腹部に黄色い紋模様が目立つが、成長と共にその紋は消えるものの、それはオスのみで、メスは成熟してもその紋が残る。
名前通り北海道や東北では低地から高山に広く見られるが、高山では九州まで生息する他、国外では中国、ロシアにかけて分布し、エゾトンボ科の中心種でかつ、もっとも広く分布する生息範囲を持つ種である。
近縁種に北海道の高山にのみ住むクモマエゾトンボ Somatochlora alpestris 、絶滅危惧Ⅱ種のハネビロエゾトンボ Somatochlora clavata、 もっとも南方まで生息する タカネトンボ Somatochlora uchidai などがおり、これらの種はオスメス共に腹部末端の形状が異なり、本種はオスの付属器が上下に締まり、やや広く空洞が開く事、メスは産卵弁がやや尖って大きめな事で区別出来る。
しかし本属のトンボは素早く、もっぱら飛翔行動で動いている為に、厳密には掴まえてみないと、完璧な判別は難しい。
最後のクワガタ達+α
今年のクワガタ不作と、飼育していた個体も、酷暑と、その酷暑によって大発生したカビにやられて、多くの個体が死亡してしまい、ブルーな気分です・・・・・。
そうした中で、来年は良い個体に会えますように・・・・という思いで、最後の採集個体達を紹介。
ミヤマクワガタ
今年見た最後のオス個体でした。
ハルニレの樹洞のコクワガタペア
現在飼育中・・・・・・。
今年見つけた最後の大型個体
樹洞にいたのを引きずり出したのですが、その樹洞というのが
こちら
ヤナギの樹洞です
クワガタはハルニレやクヌギの樹洞に入る事は知っていましたが、ヤナギで見たのは始めてでした。
そのヤナギの樹洞にいたメス。
オスも居ました。
気のせいでしょうが
オスの大顎が、ヤナギにいたという事で、なんとなく、ヒメオオクワガタっぽい感じも。
コクワとヒメオオの雑種個体もいるそうなのですが、これだという訳ではないでしょうけど。
他にはこのように
大顎が根元からポッキリ折れている哀れな個体もいました。
改めて見ると、今年の結果が散々だった事もあってか、辛い・・・・・・。
続いて最後のノコギリクワガタ
中型個体でした。
これが今年最後か・・・・と思ったのですが、今月中旬過ぎに
水牛型の立派なオス個体を見つけました。
70mmにはならないものの
綺麗で美しい個体でした。
ミヤマが不作、ヒメオオがダメだったので
ノコとスジに慰められた訳です。
来年よくなってほしい・・・・・(切願)
最後に、クワガタやコガネムシの天敵も紹介。
地面近くを飛んで、落ち着かない様子で、一枚しか写せなかった上に、撮影中に手に止まって怖い思いもしたのですが、何もしないでいると、そのまま飛び去ったりしたので、刺されなかったです。
キオビツチバチ Scolia oculata
節足動物門 昆虫網 膜翅目 ツチバチ科
日本全土に生息するツチバチの一種で、体長は10~25mm内外となるやや大型のハチであり、メスはオスよりも大型化する。
名前通り、腹部に黄色い帯条の紋が見られる。しかし、オスとメスではこの紋の付き方が異なり、オスはほぼ腹部に巻くような具合なのに対し、メスは左右に分かれた具合になっている。また、触角もオスの方が長い事でも区別が付く。
メスは地中に住むコガネムシ類の幼虫を探し出し、その幼虫の体内に産卵、幼虫はコガネムシの幼虫を餌として食べる事で成長する。成虫は花の蜜を吸う生活をしている。
Argopus balyi Oxya yezoensis Tropidothorax cruciger
海近くの草地で見つけた虫三種。
まずはハムシです。
オオキイロノミハムシだと判りました。
続いてコバネイナゴ
交尾していました。
上がオス、下がメスです。
最後はカメムシも一緒に
ジュウジナガカメムシ Tropidothorax cruciger
節足動物門 昆虫網 半翅目 マダラナガカメムシ科
体長8~11mmとなるマダラナガカメムシの一種で、鮮やかな赤色と、黒い大きな模様が出来る背部が特徴となる。近似種のヒメジュウジナガカメムシ Tropidothorax sinensis に比べ、背胸部の黒紋がやや大きくなる、腹部模様が異なる違いがあり、更に本種の方が北海道にも生息する反面、九州、四国には居ない生息地域での違いもある。
ガガイモ科植物などに付き、集団でそれらの植物から吸飲する。5~10月に発生し、鮮やかな赤色は天敵への警告色となっているといわれる。
オオキイロノミハムシ Argopus balyi
節足動物門 昆虫網 鞘翅目 ハムシ科
日本全土に生息する体長5mm程のノミハムシの一種で、似た名前と色合いの種類としてオオキイロマルノミハムシ Argopus balyi がいるが、丸っこい姿のそちらとは違い、本種の方がやや細長い長卵形の姿で区別される。
アザミなどの葉に付き、成虫も幼虫もそれを食べる。後脚が他のノミハムシ類と同じく、バッタのような跳躍をする構造となっていて、手を伸ばすとジャンプして逃げてしまう。6~10月に発生する。
コバネイナゴ Oxya yezoensis
節足動物門 昆虫網 直翅目 バッタ科
イネの害虫として有名で、イナゴ類の代表種となり、名前通り近縁種のハネナガイナゴ Oxya japonica に比べ、成虫の翅は腹部末端まで届かない事が名の由来となっているが、たまに長翅型の個体も見られる。
体長はオスが22~33mm、メスが30~40mm程となり、北海道では本種しかイナゴ類は見られない為に、「エゾイナゴ(蝦夷稲子)」とも呼ばれる場合もある。水田に多く見られ、イネ科植物は勿論、他の植物もよく食べる。
他のイナゴよりも乾燥と寒さに強く、水田以外の場所や、草地が乏しい場所にもよく見られる。一部地域で食用にされていた事も有名で、佃煮として食された。戦後の農薬過の影響で数は激減したが、イネ以外の植物も食べるタフさで生き延びた事や、農薬使用の制限などによって、現在個体数は回復傾向にある。
人が近付くと、すぐには飛び跳ねず、止まっている草の裏側に廻ったりして姿を隠し、それでも手を伸ばしてきた時には、跳躍して逃げる習性を持つ。
Monotropa uniflora
たまには植物紹介
クワガタを探して、林の中を彷徨っていると、林の渕の薄暗い大木の根元にありました。
調べると、ギンリョウソウモドキらしく、「もう秋なんだ・・・・」と感じさせる事を再確認させてくれたと思えます。
ギンリョウソウモドキ Monotropa uniflora
ツツジ目 ツツジ科
山地の湿気のある暗い山林などに生えるギンリョウソウ Monotropastrum humile に似て、近い種類の植物だが、ギンリョウソウが初夏に開花するのに対し、晩夏から秋にかけて花を付ける違いがある。その為、「秋乃銀竜草(アキノギンリョウソウ)」という別名もある。
菌生植物であり、大木の根元や、湿った暗がりのある林床に着生するが、土から栄養を摂取する事は出来ず、共生している菌類から栄養を貰う事で生育している。
ギンリョウソウとのもう一つの違いは、ギンリョウソウが液果と呼ばれる果実を付けるのに対し、本種は蒴果と呼ばれるものを付け、その後には上を向く特性がある。